『芸術』と『無意識のカエル』

「色」なのか、「形」なのか、なにが重要なのか解らずに、「チョコチョコした動きだけで虫と判断する。」ー創造できない「議員」や「学者」は、「無意識のカエル」にすぎない。



「議員」や「学者」は、どういう「定理」を作り出すことが価値があるか自分自身ではわからない。そこはどうしても「芸術」が誘導していく必要がある。

世界で群発する様々な物象をチョコチョコした動きだけで判断している場合、色が重要なのか、形が重要なのか、なにが重要なのか予めわかるわけではない。どんな状況にでも対応できるようになるには、単純なパターンのみ認識するのでなく、まわりの状況そのものを認識できないといけないのです。つまり、まわりの世界をありのままに認識すること。つまり、「世界観」が「意識」の重要なポイントなのである。

世界中に立ちはだかる様々な課題に、一人一人が直接向き合う時代に突入したと言える。「蒲生三丁目の家」は、個人が起こすべき最大の行動は、「地球問題を解決できる賢い政府を作るための健全な投票行動である。」という「ジョーク」から目を覚まし、地球上の全ての人々がそれぞれに前向きの「スタンド」を起こすことを目的としている。世界中に立ちはだかる様々な課題に、一人一人が直接向き合う時代に突入したと言える。その主人公は無名の「何もない人々」だ。

知的権威や理性偏重の実証主義、合理主義を標榜する「議員」や「学者」は、何か「不思議」な現象が起こると、すぐに「反知性主義」などと揶揄するが、「反知性」はそうした物事を大げさにして「豆知識」にチョコチョコ反応する「議員」や「学者」などに対して懐疑的な立場をとる主義・思想であり、本来示すその意味は、データやエビデンスよりも肉体感覚やプリミティブな感情を基準に物事を判断することを指す言葉である。

「反知性」は、理性的で実証主義的な思想への対抗策としてのロマン主義思想を受け継いだものであり、

その言葉のイメージより、健全な民主主義における必要な要素としての一面があり、むしろ、行き過ぎた合理主義を考えるために「反知性」に立脚した視点も重要なのである。

立体的な「世界観」を持ち、「意識」で形象しなければ、問題の解決には何万年の歳月が必要になる。

「ライントレーサー」にとって、世界はラインだけだ。「ライントレーサー」の関心は、自分がラインの中心を走っているか、どれだけずれているかしか関心がないからだ。4つのセンサーでなく、1000万画素のCCDカメラを搭載していたとしても、「ライントレイサー」にとっての世界はラインだけとなる。

この無意識モデルの問題点は、決められたパターンにしか対応できないということである。「ライントレーサー」だと、ゴミが落ちてるだけで、ラインを読み間違えてコースからすぐに外れてしまう。カエルの場合なら、虫なら何でも食べてしまうので、毒虫も食べてしまい、死んでしまうことになる。この問題は、進化によって解決することは可能だが、環境に適応できるまでに何万年もかかったりする。当然、環境に適応できない個体は死んでしまうのである。

重要なのは、我々が見ている世界が、ありのままの現実の世界であるかどうかではなく、見ている世界が同じかどうかだ。同じ世界を見ていればコミュニケーションが可能となり、人とコミュニケーションがとれるということは、少なくとも、同じ「世界観」を共有している。世界は3次元空間からなり、自分はその世界の地面に描かれたラインに沿って走っていると認識しているわけではない。このことは、その生物にとっての世界は、その生物がどのように処理しているかに依存しているのだ。だから、世界を3次元空間として処理して初めて、世界は3次元空間として立ち現れてくるのである。

少しの「豆知識」で知性派を気取る知識層と呼ばれる「議員」や「学者」の情報や知識などICTやインターネット環境においては、子供でも「自己学習」で十分に事足りる。AIにおけるシンギュラリティの登場を待たずとも、中古の「タブレット」で十分だ。ジャックと豆の木では、豆の木は雲の上を突き抜ける巨木だったが、私たちはこのまま「議員」や「学者」の「豆知識」の木を登っていっていいのだろうか。これからの未来の形象においては、データやエビデンスよりも肉体感覚やプリミティブな感情を基準に物事を判断することが何よりも重要になってくる。

人間の「視知覚」は対象の一面のみを捉え知的理解は事象の因果関係だけを汲み上げる。もし考察対象が物理的な立体であれば、そこには無数の視点と無数の理解の道筋があり、それだけで物的存在が人間の知覚理解の限界を超えるものであることが意味されている。つまり、今後いくら強大な処理能力の「脳」を持ったとしても、世界観もなく、クオリアも存在しない「カエル」には世界を創造することは出来ないのである。




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