「人間は生産を通じてしか付き合えない。
消費は人を孤独に陥れる。」
人が人を「必要」とする関係性こそが、The regionの「家」に通底する概念である。
The regionの「家」づくりには、高齢者も障がい者も、女性も、そして子供たちの手が必要なのである。「生活の簡素さ」を命題とするこの「小さな家」は、日常を維持するするだけでも、やらねばならぬ仕事が無数にある。
だからこそ、その数だけ人々の労働が必要とされ、高齢者にも、誰にでも居場所が空けられている、究極のワークシェアリング社会が営まわれている。そこは高齢者と障害者と女性と子供たち社交場であり、小さな仕事場なのである。
そして、誰もが互いを「必要」としあっているという関係を、日々、互いに自覚してゆくために、感謝の言葉とか朝晩の挨拶とかがごく当然に「必要」とされ、「心=人情」もまた、堅実なかたちで育てられていくのである。お互いが「必要」でもないのに、ただ純粋に愛だの奉仕だのが宙に浮いた言葉の行き交う社会の関係性は、いかにも模造のようで胡散臭さを 禁じ得ない。
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